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子育てをしていると、いろんな問題や悩みが出てきて「どう向き合えばいいの」と、途方にくれる時もありますね。子育ての学校などがあればいいのですが、大抵は自分が育った家庭での育児スタイルを繰り返してしまいます。だけど、理想的な育児スタイルを知り、実践することで、子どもが自らの意識を高め、自立へと向かっていく可能性がグンと上がります。発達心理学者のダイアナ・バウムリンドは、親の役割を、1)社会性を高めるルール設定、2)情緒の発達のための感情サポート、の2つに大きく分け、その度合いにより以下の4つのタイプに分類しました。あなたはどのタイプに当てはまるでしょうか。 まず、厳格(Authoritarian)タイプは、ルールを設定したら有無を言わせず子どもを従わせ、飴と鞭を使い分けて子どもをコントロールします。子どもの気持ちを考えようとせず、「とにかく言うことを聞きなさい」と言うのがこのタイプ。子どもが言うことを聞かないと力でねじふせようとします。ひと昔前の日本の父親像、もしくは最近のタイガー・マザーと重なりますが、こうした親に育てられた子どもは、情緒的な成熟や自立心に欠けるため、礼儀正しく成績優秀であっても心の奥底では自分に自信がなく、不安感の強い人間に育ちます。無意識で常に人の顔色をうかがい期待に応えようとするか、あるいは人の気持ちが理解できない傲慢で支配的な人、反抗的な人間になる可能性も。 その逆に、迎合(Permissive)タイプは、ルールの遵守よりも子どもの気持ちを優先し、子どもの要求に簡単に応えてしまいます。親子というよりも友だちに近く、問題のある行動に対して毅然とした態度を取ることができません。「まだ子どもなんだから」、「やりたくないならやらなくてもいいよ」と言うのがこのタイプの親で、子どもとの対立を避けてリ ミットを設定できません。子どもは駄々をこねれば許して もらえるので、親を自分の思い通りにさせようと次第に支配的になります。自分のやりたいことを優先して学校の規則を無視したり、最後まで物事をやり遂げられる粘り強さに欠けるため成績もふるいません。将来的には、衝動的で誘惑に負けやすく、自己中心的で人間関係にトラブルを抱えやすい人になります。 上記の2 つのタイプの中間で、理想的な育児スタイルなのが、尊重(Authoritative)タイプ。子どもの気持ちを尊重したうえで、ルールの必要性をきちんと説明し、自発的に判断するよう導きます。ルール作りを子どもと一緒に行い、「これについて、どう思う? どう感じる?」と聞くのがこのタイプの親。子どもの気持ちを受け入れるのと同時にリミッ トも設定するため、子どもは安定した枠組みの中で育ち、規範意識や自立心が育っていきます。将来的には、高い自己評価を持ち、他人の考えも尊重しながら自ら考えて行動するこ とのできる精神的に成熟した人間に育ちます。 最後に、育児放棄(Neglectful)タイプは、文字通り子どもに対して興味や関心がなく、ルールも愛情もないまま、衣食住だけを与える親です。育児全般の知識がない、仕事が忙しく子どもとの時間が少ない、ストレスで子どもの気持ちを考える余裕がない、などもこのタイプになりがちです。「子どもが何をしているかよく知らない」と言う人はこのタイプでしょう。こうした親に育てられた子どもは、自己評価 がとても低く、寂しさから非行に走ったり、うつ病などの精 神疾患にかかる可能性がとても高くなります。 一方が厳格タイプ、もう一方が迎合タイプでバランスが取れている家庭もあれば、タイプが異なることで夫婦や親子間 の軋轢を生む場合もあります。厳格タイプに育てられた人 が、その真逆の迎合タイプになってしまう場合も。また、も ともと不安を感じやすい抑制型の気質を持つ子どもは、子育 てのスタイルにさらに影響されやすいとのこと。あなたは どのタイプでしたか。自分が厳格タイプだと思うなら、子ど もの気持ちを尋ねることから、迎合タイプなら子どもと共に ルールの見直しから始めてみてはいかがでしょうか。
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Author長野弘子 Archives
February 2024
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