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子どもやティーンにとって、心の通じ合った友人は、学校生活を送るうえでなくてはならない不可欠な存在です。けれども、仲の良い友だちができにくい、トラブルに巻き込まれやすいという子どもも中にはいます。実は、こうした対人関係のパターンは、親子の関係を繰り返していることが多いのです。 心理学の権威であるジョン・ボウルビィ医師は、赤ちゃんが養育者とのやり取りで作り上げる感情的な結び付きのことを「愛着」と定義し、生後6カ月から2歳頃までの間に形成されるとしています。自分で歩けるようになる1歳前後に、子どもは自分の親を心の「安全基地」とみなし、親がそばにいると周りのものを探索し始めます。そして、不安になると親の元へ戻り、安心したらまた外の世界を探索するのです。この養育者の反応と子どもの生まれ持った性格が相まって、子どもは対人関係に対する基本的なパターン「内的作業モデル」を身に付け、大人になっても無意識に活用していきます。愛着のスタイルには次の4つのタイプがあります。
2~4は、子どもの心に安全基地が築かれなかった不安定な愛着スタイルです。そうならないように、子どもの心に安全基地を築くにはどうすればいいのでしょうか。まずは、子どもの要求にしっかり応え、不安に感じているときには「大丈夫だよ」、「大好きだよ」という安心、愛情のメッセージをたくさん送ってあげることです。 大人になってからでも、安全基地を自分で作ることは可能。回避型の場合、自分で意識して人に甘えたり、頼みごとをしたりするといいでしょう。また、不安型の人は「自分は自分、他人は他人」と他者との境界線を引き、相手に頼る前にひと呼吸置いて、自分でできることはやってみて、自他共に完璧を求めないようにすること。自分に対しても子どもに対しても、無条件の愛情を注いであげることが安全基地を築くためには大切です。「今この瞬間、ここにいるだけで100点満点」、「私はひとりぼっちじゃない。私には私がついている」と毎日言い聞かせて、心の安全基地を自分で育ててあげましょう。
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Author長野弘子 Archives
February 2024
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